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原状回復の原資とする資金の名称、扱いは地域によって異なります。首都圏では敷金として入居時に家賃の2ヶ月分などの家賃を預かり、それを充てるやり方が一般的ですが、関西では敷引きという方法が一般的です。
これは契約の時点で、保証金(首都圏での敷金に該当する)から一定額を引いて返還することを約する特約(敷引き特約)を付加しておくもの。あらかじめ、いくら支払うことになるかが分かっているのが特徴で、そのため、首都圏でのやり方より、トラブルになりにくいと言われていました。
しかし、この慣習にも疑問の声が上がり始めています。最初に出された判例は堺簡裁のものです。平成17年2月に判決が言い渡され、入居者が勝訴、その後、大家さんが地裁に控訴。裁判は継続中です。
裁判のあらましは以下の通りです。
入居者は平成13年8月に入居、平成16年6月に退去しています。家賃は当初8万3000円で、途中で8万5000円に値上げされています。共益費は1万円で、駐車場代は1万1550円(保証金3万3000円)でした。
契約時の敷引き特約では敷金は60万円で、そのうち、約83%強にあたる50万円を敷引きとして支払うことを約していました。
これに対して入居者は敷金50万円と駐車場の保証金3万3000円の返還を請求して裁判を起こしました。
判決は平成17年2月に言い渡されましたが、内容は入居者の要求をすべて認容したものになっています。
判決は敷引き特約を消費者契約法10条に反し、無効と判断しました。その理由としては
・敷金の約83%という敷引きの内容は入居者にとって不当に不利であること認められること
・敷引特約が一般的に行われている現状下では、入居者はこれを削除した契約を要求するなどが事実上極めて困難であると認められること、しかし、敷引き条項を承知、納得して契約したと認められる証拠はないこと
が挙げられています。
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