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現状回復コラム

第四回 大家さんが負担すべき内容は?(1)

●原状回復のためのリフォーム・修繕には4種類ある

 原状回復にはさまざまなリフォーム、修繕が必要ですが、誰が、どのように負担するかを考えると、その意味、原因、責任の所在などから4種類に分けられます。もちろん、責任や理由が入り混じって、誰が悪いのか判然としないこともありますが、まずは便宜上整理して考えていきましょう。

1.外装工事や設備の取替えなど、大家さんが自分の物件の価値を増大させたり、次の入居者を確保するために行うもの。これはある種、大家さんの投資であり、当然大家さんが負担すべきものです。

2.家具のへこみや畳の日焼けなど、入居者が通常の使い方をしていても、時間の経過とともに劣化、損耗していくもの。これについても大家さんが負担すべきものです。

3.エアコンの水漏れを放置し、壁をかびさせてしまったなど、原因には責任はないものの、それを放置、適切に処置しなかったために被害を増大させてしまった瑕疵。これは入居者の負担となります。

4.子どものいたずら書きやペットの爪あとなど、あきらかに入居者に責任があるもの。これはもちろん、入居者の負担です。

●入居者確保、価値増大のためのリフォーム、修繕の内容は?

 今回は上記のうち、1が具体的にどんな内容を指しているのか、その考え方も含めて見てみましょう。

室内では
床→畳の裏返し、表替え
 ここでは特に破損などはしていないものの、次の入居者確保のために必要である場合を想定しています。焼け焦げなどがあれば別ですが、そうした瑕疵がなければ大家さん負担が妥当という考え方です。

→フローリングワックス掛け
 これは日常生活において必ず行うべきものと思われないものの、物件の維持管理には必要な作業と思われるという判断からです。

建具→網戸の張替え
 これも畳同様、破損はしていないことが前提になっています。

設備その他
→専門業者によるハウスクリーニング  借りていた人がゴミの撤去、拭き掃除や掃き掃除、水回りや換気扇、レンジ回りなどの油汚れを適切に行っていた場合、そこに専門業者を入れての作業は次の入居者確保のためと判断されるためです。

→消毒
 この作業は日常の清掃とは異なるものであり、借りいた人の管理の範囲を超えたものであるため、大家さんが負担するものとされています。 

→浴槽・風呂釜等の交換
 破損していない以上は大家さん負担と考えられています。

●特約はどうなるのか?

 ここまでをご覧になって、今まで負担していなかった部分が含まれていると思われた方も多いのではないでしょうか?具体的には畳の裏返しや表替え、ハウスクリーニングなどです。これらは契約書では特約とされていることが多く、入居者に負担してもらっていた例が多いはずです。しかし、今後、この特約が生き続けるかどうか。これについては、以降のコラムで取り上げます。 

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