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賃貸経営Q&A

入居者の事故、事件や近隣とのトラブル

貸している土地を取り戻したい

Q

母が所有する土地の一部を自分の妹夫婦に無料で貸して います。貸したのは20年くらい前で、そのとき、叔母は母 にも私にも、夫が定年したら土地は返すと明言しましたが、 3年ほど前に叔父が退職したにも関わらず、全く出て行く 気配がありませんし、この頃は話をしようともしません。 母に長年固定資産税を払わせておきながら、このまま、居 座ろうとする叔母たちの姿勢に腹が立ち、いざとなったら 訴訟を起こしてでも立ち退いてもらおうと思いますが、当 初の約束が口頭で、書面がない点が気になります。また、 20年以上も住み続けていることから、借地借家法が適用さ れ、容易に立ち退いてもらえないのではとそちらも心配で す。この状態でも立ち退いてもらえるでしょうか?

A

書面がなくても使用賃借契約は成立します

詳細


ご相談の内容からすると、お母さんと叔母さんの間には、 土地を無償で貸す、それを夫が定年まで利用し、その後返 すという合意があったことは明確と思われます。民法では そうした合意を使用貸借契約と規定しており、この契約は 互いの合意によって成立するともされています。ですので、 合意が口頭のものか、契約書など書面によるものであるか は問題ではありません。ただ、裁判になった場合には「言 った、言わない」の問題になってしまうかもしれませんの で、契約書があった場合に比べると、立証が困難になる点 は否めないでしょう。

それから借地借家法ですが、これは賃料を払って借りて いることに対して適用される法律なので、無償で借りてい る場合には当てはまりません。

また、もうひとつ、危惧されるのは時効取得です。これ は他人の土地を10年間あるいは20年間、所有の意思を持っ て、平穏かつ公然に占有を継続していた場合に、その土地 を無償で取得できるというもの。例えば、隣の家との間の 間違った場所にブロック塀を築き、ずっとそれに気づかな かったというような場合がこれに該当します。ただ、この ケースの場合には、叔母さんたちがこの土地を使用し始め たのは土地を「借りる」という契約に基づいていることを 考えると、所有の意思があったと客観的に認められること はないだろうと思われます。  その後、立ち退きを求めるご相談者の要求を無視して土 地を占拠し続けている行為には所有の意思があると見られ ないことはありませんが、その場合でも所得税を払ってい ないわけですから、法的に所有の意思が認められることは ないように思われます。

ただ、もし、心配であれば早いうちに叔母さんたち夫婦 に明け渡しの請求を公的な記録の残る形でしておくことを お勧めします。そうすれば、時効取得の要件である「平穏 で」という部分を阻害、時効の進行を中断させることがで きるためです。

いずれにせよ、今後発生するであろう相続のことなども 考えると、専門家を依頼するなどして、早々に解決を図る 必要があろうかと思います。

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