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賃貸経営Q&A

入居者の事故、事件や近隣とのトラブル

費用をかけずに退去してもらうには?

Q

家賃を3ヶ月以上滞納、いくら内容証明で支払いを督促しても知らん顔の入居者がいます。裁判を起こして強制執行という手があると聞きましたが、それには多額の費用がかかるとも。
最終的には訴訟もやむなしと思いますが、その前に費用をかけずに滞納を取り立てる手はありませんか?

A

簡易裁判所の支払い督促を利用しましょう。

詳細

●簡易裁判所の支払い督促を利用しましょう

 支払い督促とは裁判所の力を借りて相手に支払いをするように請求する方法のうち、もっとも手軽に行える手段と言われています。

 これは正式な裁判手続きをしなくても、判決などと同じように裁判所から債務者に金銭などの支払いを命じる督促状(支払い督促)を送ってもらえる制度。民事訴訟法382条に定められたもので、申し立ては額に関わらず、すべて簡易裁判所で行います。では、流れを追ってどのようなことが行われるのかを見ていきましょう。

●相手の住所のある簡易裁判所の、3種類の書類を提出

 まずは相手方の住所地がある簡易裁判所に申し立てをします。必要な書類は、支払い督促申立書、当事者目録、請求の趣旨及び原因という3通。同時に書類を送付してもらうために住所を書いた封筒や切手なども用意しなければなりませんが、このあたりは、簡易裁判所に書式がありますし、書き方などの相談にも乗ってもらえます。不明な際は相談に行くのが早道でしょう。費用についても、額や送付方法で異なるので、相談時に聞いてみるといいでしょう。

 裁判所ではこの書類を債務者に送付。債務者が支払い督促が到達した日の翌日から2週間を経過した日までに異議を申し立てなかった場合、その日から30日以内に仮執行宣言の申し立てをします。すると、裁判所は支払い督促に仮執行宣言を付けてくれますから、これをもって、申し立てた人は強制執行をできることになります。そして、仮執行宣言付支払い督促を送達、2週間以内に異議申し立てがあれば訴訟に移行しますが、異議申し立てがなかった場合には強制執行手続き(差し押さえ等)を行うことができます。
 つまり、申し立てる人としては最初の申し立て、次の仮執行宣言の申し立てと2回の申し立てが必要ということになります。

●安く、早く、強制執行まで行えるが、異議申し立てがあれば通常の訴訟に移行

 訴訟を起こすよりも証拠書面等が必要なく、安く、迅速に利用できる支払い督促ですが、相手が督促に異議を申し立てた場合には通常の訴訟に移行します。異議を申し立てるには、届いた書面の異議の欄にチェックを入れるだけですから、相手に争う気がある場合には訴訟に至る可能性も大。相手が支払い督促に心理的に動揺、支払ってもらえそうな場合には有効ですが、そうでない場合には訴訟の覚悟もした上で利用したほうがいいでしょう

 また、相手が行方不明で郵便物を送達する手段がない場合にはこの手は使えません。いずれにしても、相手の対応を考えた上で、制度を利用するかどうかを判断してみてください。

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